エピローグ

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嬢を部屋に入れ、提示されたお金を払うと嬢はなんてこともなさそうに 「シャワー入りましょっか」と言った。 言葉は気だるげで、まるで何度も繰り返し言い慣れ、定式化された発言に思えて、僕は少し不機嫌になった。 戸惑う僕を裏腹に、嬢はするすると服を脱いでいき、まるで自分の部屋かのように洗面台を物色し、バスタオルを探し当てていた。 女の子が家にいる。女の服が家に置かれている。女の子が至近距離で僕を見ている。女の子が服を脱いでいる。僕にとってはそれら一つ一つが想定外(想定こそしていたが、目前で起こる衝撃たるや!)で、一つ一つから沸き起こる興奮が閾値に達していた。 そうしていると女は、「これ、使うね。」と呟くように言い、タオルを床に置いた後、バスルームへと入っていった。 栓を開き、勢いよくシャワーを出す音が聞こえる中、僕は、僕もシャワーに入ればいいのかあたふたしていた。 「はやく来なよ。」バスルームから声が聞こえた。 そうして恐る恐る入り、身体の隅々まで洗われると、あっという間に身体を拭かれて外に出され、気がつけばベッドに仰向けになっていた。全てされるがままにことが進み、何も訳が分からない。 気がつくと部屋の明かりが消され、真っ暗になった。 何も訳が分からないまま、暗闇の中で目を凝らしていると、下半身を急に触られた。情けなくも声をもらしてしいつの間にかすっかり勃起しており、既に先端には液体が先走っていた。 「どっか触られたいとこある?」 耳元で優しく問いかけられたが、その声から発せられる甘美なエロティシズムや、吐息が耳にかかる柔らかな質感にただただ呻くだけだった。 ふふ、と微笑を漏らした彼女は、そこで少し気を許したのか、身体の至るところを這いずり回るように触れ、舐めた。 全身がしとどに濡れ、空気に触れてらてらとした触感が全身を襲う頃、彼女が僕の肉棒を見た。 「そろそろ入れる?」 もう体が痺れてろくに動けもしない。口もからからで声すらまともに出せない。 なんとかありったけの力で首をたてに振ると、そこは僕はようやく目の前で起ころうとする事実を認識できた。 僕は今から童貞でなくなる。
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