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「…………きちゃん! ……みき! ……天音みき!」  私を呼ぶ声がしてバッと起きる。 「…………あゆみちゃん?」  顔をあげると同じクラスの友達である『早川あゆみ』が私の顔を覗き込んでいた。 「なんで、こんなところで寝てんのよ」 「私…………」  どうやら帰りのホームルームが終わった後、自分の席に座ったまま不安でいっぱいになった頭で考え込んでいたらいつのまにか眠ってしまっていたらしい。周りを見回すと、私とあゆみちゃん以外にはもう誰も教室にいなかった。 「もうみんな部活も終わる時間だしこんなところにいるなんて思わないから、みきちゃん探すの大変だったのよ? たまたま見つけられたから良かったものの」 「探す……?」 「そう、木暮ちゃんからの伝言。伝えに来たの」 「……え?」 「北村くんが部活が終わった後にお誘いするって。つまり時間的にもうそろそろだな、なんのお誘いなのかは知らないけどさ」 「…………」  少し考える。
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