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恋する代償
人と人との関わり合いは、対面した当人たちによって行われる。
これは、今や遠い昔の常識に過ぎない。
現代における関わり合いとは、ソーシャルネットワークを通じた顔も名前も知らないような赤の他人が主流であり、それがもはや当たり前となってきている。
誰だか知らない相手の投稿に「いいね!」「いいね!」を連打するもの、誰だか知らない相手の為にどうでもいい日常の1ページを送信するのもしかり。
承認欲求の権化ともいえるこのやり取りを、これまで僕は少し否定的に考えていた節があったが、その考えを改めさせてくれたのが彼女との出会いだった。
名前を仮にYとしようか・・・
実際のところ彼女の本名を僕は知らない。
分かっているのは僕と同じように学生という囚われの身分に属する女学生ということだけ。
最初の出会いはとある掲示板の投稿で意気投合したのが始まりだった。
趣味や嗜好の合う友達が見つかったようで嬉しくなり、その後は毎晩のようにとあるコミュニケーションツールを通して語り合った。
学校のこと、部活動のこと、今日食べた夕飯なんて些細なことも。
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