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第1章 初めての告白
「好きです!付き合って下さい!」
とある夏の日、蝉の鳴き声の代わりに告白が降りかかってくる。
どうして私は告白されているのだろうか。
うーん。あっ!ちょっとそこの君!この状況説明してくれない?
って私の馬鹿。無理だよね、失礼しました。
「あのぉ...。」
ぎゃっ!話しかけてきた。
「はいぃ...。」
ああ怖い。
いくら恋愛小説好きだからって、実際になっちゃ困る。
あ、自己紹介してなかったね。
ごほんごほん。私、小山香音っていうの。年は小5で誕生日きてないから十才。
まあ自己紹介はこの辺にしといて、あれ?何か忘れてるような...。
「あの、お返事は...。」
あっそうだ!告白してきた男の子がいたんだっけ。
「えーと、まず名前は?」
「えっっ...。」
あれ?驚いた顔してる。
そういえばこの顔、どっかで見たよーな感じがする。
...。
あ、思い出した。
岸辺将、だよね。
私と同じ小5で同じクラスで...痩せてて顔もまあまあだけど。
モテない。
それが印象的だったような気が...。
「思い出したわ、もういーよ。」
「えっと...お返事は...。」
「えっと、そういうの...初心者だから...その、ムリ。」
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