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「…で、怒って追い出したって?」
学食で、ランチを食べ終えた親友の深雪が呆れた顔でアイスティに手を延ばす。
「だって、家の仕事を手伝うのかなー、って思ったから、就職活動をしていいのか分からなかったし」
私がゆっくりゆっくり言葉を紡ぐ間に、深雪のアイスティはもう半分になっている…早いなぁ。いや、私の話が遅すぎるのか?
深雪は、実習で一緒に組むうちに仲良くなった。
ストレートの艶やかな黒髪が印象的な色白美人なんだけど、暑いのが苦手らしくて、どんなに寒い日でもミニスカートにソックスってスタイルを崩さない面白い子。
でも、私の話を急かすことなく最後まで辛抱強く聞いてくれる貴重な優しい子なんだ。
「あの店長さんなんでしょ?
優しそうな人だし、桐子が本当にやりたい事をやれないままあの店に縛りたくない、とか考えそうじゃない?」
私はこめかみに拳を当てて考えたけど、多分違う。
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