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初めて参加した戦場で奇跡的に生き残れたこと。仲間と協力して初めて敵を倒したこと。
彼女もボクがいない時のことをゆっくり話してくれた。
新聞やテレビで見るボクの活躍。彼女はずっとボクのことを見ていたのだ。
やがて、遠くの戦場の光が忽然と消えた。それは夜零時の合図。この時、人類最後の戦争が終わった。
そして、これから何が起こるのか。ボクたちはもう気づいていた。
空を埋め尽くす黒い影は敵のマザーシップからやってきた無人戦闘機だ。
戦場ではアレを撃ち落とすことが最優先事項だった。ボクらからの攻撃がなくなったからこの場所までやってきたのであろう。
それらの中心には一際大きな飛行体があった。
まばゆい光を放つソレは人型をしていた。アレは異星人が乗る戦闘ロボットだ。
一瞬のきらめき、轟音と共に眼下に広がるボクらの故郷は一瞬で吹き飛んだ。
ボクは彼女に覆いかぶさって爆風をやり過ごした。
この攻撃は始まりでしかない。無人機から次々と街へ向かってレーザー光線が吹き荒れる。
あの攻撃でわずかに生き残った人も殺されてしまう。
あっという間に街は壊滅した。無人機たちは目ざとくボクと彼女を発見するとパッと光を灯した。
何度も見たことのある光景。気付いた時にはボクと彼女はレーザーで貫かれていた。
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