第二十三話

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藤井先生が言っていた「おとないさんの噂を大人が信じている」ということも、こういう理由だったのだと、祖母の話を聞いて納得できた。 だとしたら、あの家が取り壊されたことは事件を知っている人にとっては恐怖以外のなにものでもないだろうことは想像に難くない。 巴は明日の朝に私の家に来る約束をして家に帰っていった。 その日の夜に伊佐山君に祖母から聞いた話を伝えてから私と祖母は家にある仏壇の前で二人祈った。 全ては明日だ。 もっともこの夜のうちに私が祟りで殺されなければの話しだが……
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