第二十三話

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「この側に墓地があるでしょう?そこに美奈子さんのお母さんのお墓があるから、そこに美奈子さんの骨も一緒に入ってるからお参りしておきなさい……それで勘弁してくれるかわからないけど」 「わかった」 「ねえ?おばあちゃんは他に子供を見たことはない?」 「他に子供?」 「うん。私が家に行ったとき、美奈子さんと思われる人と四人くらいの子供の影を見たの」 「さあ……ただ、もしかしたら岡野がさらってきたのかもね。美奈子さんと自分の間にできた子供の遊び相手に……どこまでも罪を犯す男だよ」 美奈子さんがいなくなってから数年後の児童が行方不明になった記事を思い出した。 「先生のおばあさん、質問していいですか?」 「なあに?」 「私は声かけて入ったけど、変な夢を見るんです。先生も最初そうだった。男が侵入してくるのとか窓がない部屋……多分地下室だと思うけど。祟られていないならどうしてなんでしょう?」 「さあ……それは私も見たことはあるけど……」 「おばあちゃんも?」
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