第二十三話

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「ええ。もしかしたら近くにいて怨みが体に入ってきたのかもね……祟りはなくても私たちのことを知っている、見ているという意思表示なのかも」 「あと一つ。あの家と祠が取り壊されたらどうなるんですか?っていうか昨日取り壊されたんですけど」 「ええっ……」 巴がもたらしたこの情報に祖母は非常に驚いたようだった。 声を漏らして体を震わせる。 「なんてことを……これで抑えはなくなったってことじゃない……あそこを壊したら怨念は歯止めが効かなくなる……口にしただけ、思っただけで寄ってくるようになるかもしれないのを最小限に留めていたのに」 「じゃあマーキングされてる私も祟られてるのと同じだね。いつかはやってくる」 巴が私を見て口の端を吊り上げた。 これだけの話を聞いてもまだ恐れを抱かない巴に驚く。 「あなたも私と一緒に除霊しなさい」 「なんで?」
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