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「じ、地震!?せ、先生!これ!ヤバいんじゃない!?」
天井からは埃が落ちてきて床や壁が悲鳴を上げるように軋む。
「危ない!ここから逃げよう!」
「ダメよ!出たら死ぬわよ!」
お堂が大きく傾いたかと思うと、屋根が崩れてきた。
床にまで亀裂が入り、まるで巨大な手でお堂全体が握りつぶされているようだ。
「危ない!!」
私は巴の手を引いて咄嗟に非常食と氷の塊が置いてある隅に避難した。
積んである非常食が崩れてくる中で巴を抱きかかえるとそのまま俯せになる。
轟音と共にお堂は崩れていく中で私は気が遠くなった。
目が覚めたときは叔父の家の中だった。
「先生!無事だった!?」
目に映ったのは心配そうに私の顔をのぞき込む巴の顔だった。
「気が付いたかい?」
「伊佐山君……私、どうしてたの?」
「お堂が崩れたときに、その衝撃で気を失っていたんだ」
「大湊さん!あなた、怪我してない!?」
起き上がって巴を見る。
「大丈夫。私はかすり傷。先生のおかげ。ありがとう」
「良かった……そうだ!除霊は!?」
「なんとか無事に祓えました」
座敷の奥に座っていた叔父が静かに言った。
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