保育士

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それが、発表会の次にきついと言われているらしい、造形祭だった。 それぞれ学年にテーマが決まっており、子どもがそれぞれ手作りしたものを、先生が手を加えて教室をテーマにそった模様替えをして、参観のようなものをする催しだった。 それが、紙だけを使うのは禁止。 ちゃんと色んな素材を使わなきゃいけないということだった。 最初に聞いたときは全く意味が分からなかった。 プラスチックのトレイだらけじゃだめとか、色を塗るだけじゃダメとか、禁止事項がどんどん追加されていき、じゃあどうやるの?とパニック状態。 で、テーマに沿った木を作るよう言われたが、とりあず自分の思う立体的な木を段ボールと画用紙で色をつけながら行ったが、出来上がったものは全部紙でダメと言われた。 そう、段ボールも紙なのだ。 「なんてつまらない。もっとボリュームをださなきゃ」 「立体感が足りない」 主任と先輩に口々に言われ、全くどうすればいいかわからない私は「具体的にどうしたらいいか教えていただけませんか?」と聞いた。 けれど帰ってきた答えは「自分で考えなさい」 自分で考えられないから聞いてるのに、できるわけがない。 わからないから聞けという、最初に入ったときに言われた言葉はまさに今この時つかった言葉じゃないだろうか。 どうやってもわからないので他の人にも手当たり次第聞いた。 けれど、他の人に聞いて、だったり、近づく前に避けられるように逃げられたりというばかりでわからないまま、当日までの期限が一週間を切った。 自分のクラスのこともしながら右も左もわからない作業をするのは無理に等しかった。 そして私は、とうとう高熱を出して出勤できない日が一日出来てしまった。 休む時に「こんな忙しい時に」という苦情付で。
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