いつもの姉妹

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いつもの姉妹

薄暗い部屋で映画「パフューム」のエンドロールが流れていた。2歳違いの姉妹彩花と里穂はビールの空き缶と、たいして興味の無いエンドロールをぼっーと眺めている。 「ビール空いてるよね、里穂ちゃんの好きなソアベ買ってあるから飲もうよ、ネットフリックス見放題だし、もう一本位観てかえれば、蒼合宿なんだからゆっくり出来るんでしょ?」 姉の彩花がビールの空缶を片付けながら冷蔵庫に向かった…彩花は子柄で童顔、36歳にはとても見えないし、美容師をしているだけあって全体的にセンスが良く美人では無いが、男好きする雰囲気を持っている。「ゴメン!私さぁ、20時に三軒茶屋で待ち合わせなのよ…」答えたのは妹の里穂、既婚者で、小学校一年生の息子がいる。小美人なのだが、それ以上でもそれ以下でもない普通の34歳のお母さん。 「え?聞いてないよ、前もってわかってるなら教えてよ~じゃあワインも、そうだしチーズも用意しちゃったし…うーんじゃあ持って帰ってよ。」 「ゴメンゴメン、今日彩ちゃん休みって言ってたし映画もまだ無料とか言ってたからさぁ、三茶からここ近いからちょっと寄りたいなぁって感じだったのよー」
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