4人が本棚に入れています
本棚に追加
「いってきます」
希翔と夢姫がそう言って、部屋を出ようとしたとき。
「あっ、待って!」
久美子が二人を止めた。
「なに、母さん?」
希翔がそう訊ねると、久美子は財布を取り出し、希翔に千円札を手渡した。
「これで、好きなもの買いなさい」
「ありがとう!」
希翔はそう言って、久美子に手渡されたお金を受け取った。
「ひめちゃんは大丈夫?」
「ママにお金、もらいました」
「そう! なら、大丈夫ね」
「ありがとうございます」
夢姫は小さくお辞儀した。
「じゃぁ、行くね、母さん」
「おばさん、行ってきます」
「気を付けて、行ってらっしゃい!」
久美子は希翔と夢姫を見送った。
最初のコメントを投稿しよう!