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「なるほどねーん。じゃー、もし、ひめちゃんの言う通り、他の目的があったとしたら、どうするのかなぁー?」
「それが正しいことなら~……協力…したい。でも~、いくら正しいことでも、それが、わたし以外の誰かを傷つけることになるなら~……、わたしは協力できない」
「敵か味方とかじゃーなくて、協力できるか出来ないか、なんだぁー」
「茜ちゃんは友達だから~、茜ちゃんの助けになってあげたい。わたしには、茜ちゃんが悲しんでるように見えるから……」
「なに、それぇー。マジない! てか、それも加味した演技で、同情誘ってるかもじゃん?」
「わたしには、そうは見えないよ~」
微笑む夢姫。
「うわぁー、信憑性なぁー。会ったばっかで、何で、そんなことぉ、分かんのぉー? ひめちゃんが気づいていないだけで、もしかしたら、ちょー悪い子かもよぉ?」
茜が意地悪く言った。
(私が優しい子なわけない。)
茜はそう思った。自分は茜が言うような人間じゃない。優しさなんて、持っていない。
それを否定したくて、少しムキになっていた。
だが、夢姫は自分が言ったことが嘘ではないことを証明するように、優しい笑顔を見せて。
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