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私は、捨神池のことを誰にも話さなかった。いや、話す相手がいなかったというのが正しい。 都会育ちのエミコは、ただ私が田舎者であるというだけの理由で私をいじめ始めた。 机に落書きをされたり、学校の廊下で擦れ違いざまにわざと聞こえるような声で悪口を言われた。 そして昨日、あのノートを破られた。 落書きや悪口に我慢できた私も、大切なノートを破られたことには耐えることができなかった。 ノートの表紙には、親友から貰ったメッセージがあったからだ。
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