けれど奇妙は日々は、また

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「くぅ、ひどい目にあった..........」 隣から一夏の悲痛な声が聞こえてくる。首を擦っている辺りそこが痛むんだろう。俺たちは更衣室で体操服に着替えている。今日はこれから身体測定だ。 まあ、問題があるとしたら........俺たちが身体測定係なことか。 「なんで『体位』測定なんだよぉっ!」 「うふふ」 ああ、生徒会長の顔が脳裏に浮かぶ。わかってる楽しんでいるんだ。また、たちが悪いのはここの女子生徒達がそれを拒否していないことだ。 体位って、スリーサイズなんだけどな~ そんななか、更衣室に 「ああ、すみません。織斑くん、美月くん、ちょっと書類を集めるのに遅れちゃって」 「えっ!?山田先生!?」 声を弾ませて入ってきたのは山田真耶先生だった。 「あ!もしかして、山田先生が測定係ですか!?よかったぁ、やっぱり学園に良心はあったんですね」 「はいっ。私がばっちり記録します」 「.........ん?」 声を弾ませていた一夏の表情が凍り付いた。ああ、これは詰んだ 「はい?私、記録係ですよ」 「この学園はなに考えてるんだぁぁぁ」 「頭がいたい.......」 『風邪の傾向は感知されません』 そうじゃない、そうじゃないんだ朧。確かにハッピーイベントではあるんだが、こんな強制的なものじゃなく、ラッキーイベントがいいんだ。 そんななか、一組の女子生徒たちが、ガヤガヤと入ってきた。 「あ~、織斑くんと美月くんだ!」 「ほ、本当に二人が測定するの?」 「ええええ、うそうそっ!?私、昨日、ご飯おかわりしちゃったのに!」 「やっほー、あかりん~。へへー、たてなっちゃんの秘策炸裂だね~」 おい、のほほんさん知ってたのか。今ほどお前を..........いやあの会長、俺があの場にいながらどうやって情報を隠蔽していたんだ?
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