14人が本棚に入れています
本棚に追加
/389ページ
ヒカルノさんははぁーっと深くため息をついてからディスプレイに目を通した。
「ふーむ。ダメージの蓄積が大きいね。こりゃ、こっちの技術者でメンテナンスした方が早そうだわ」
「あの、それってどれくらい時間かかりますか?」
「んー?まあ、明日までにはなんとか。完徹で余裕っしょ」
完全徹夜.........それなら余裕か
『主様、それは主様や束様だから言えることであって、一般の方からしたら余裕ではありません』
「おお、今の声が美月 燈くんの開発した人工知能の朧ちゃんかい?」
「一応情報は聞いているんですね?」
「まあね、そこまで、いや、完全な人工知能なんて今の私たちからしたらISのコアと同じくらい開発が出来ないものだからね。ましてや、君のISは第四世代型っていうじゃないか」
隠しているわけではないので別に気にするところではないな。これがサンプルなんて言い出せば
「ああ、構えなくていいよ。サンプルを採ろうなんて考えてないから。それじゃあ、君たちは釣りでもしてきなさい。近くの川、いっぱいとれるから」
そういって釣りざおを二本渡された。リールなんて概念のない手作りの竹竿
「餌は現地調達でヨロシク」
この人マジでデータ取る気ないのか?
なんかやるせない気持ちのまま、俺たちは研究所の裏へと向かうことにした。
.............
最初のコメントを投稿しよう!