けれど奇妙は日々は、また

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ヒカルノさんははぁーっと深くため息をついてからディスプレイに目を通した。 「ふーむ。ダメージの蓄積が大きいね。こりゃ、こっちの技術者でメンテナンスした方が早そうだわ」 「あの、それってどれくらい時間かかりますか?」 「んー?まあ、明日までにはなんとか。完徹で余裕っしょ」 完全徹夜.........それなら余裕か 『主様、それは主様や束様だから言えることであって、一般の方からしたら余裕ではありません』 「おお、今の声が美月 燈くんの開発した人工知能の朧ちゃんかい?」 「一応情報は聞いているんですね?」 「まあね、そこまで、いや、完全な人工知能なんて今の私たちからしたらISのコアと同じくらい開発が出来ないものだからね。ましてや、君のISは第四世代型っていうじゃないか」 隠しているわけではないので別に気にするところではないな。これがサンプルなんて言い出せば 「ああ、構えなくていいよ。サンプルを採ろうなんて考えてないから。それじゃあ、君たちは釣りでもしてきなさい。近くの川、いっぱいとれるから」 そういって釣りざおを二本渡された。リールなんて概念のない手作りの竹竿 「餌は現地調達でヨロシク」 この人マジでデータ取る気ないのか? なんかやるせない気持ちのまま、俺たちは研究所の裏へと向かうことにした。 .............
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