第1章

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 学生時代はガリガリのわたしでしたが、最近は身体全体がふっくらと丸みを帯びて、胸がいい形で大きくなってきました。はやく一人前の、男を魅了する女になりたい。法廷に立ったときも、検察官や裁判官が思わず言葉を淀ませ、傍聴人たちの目を惹きつける美女弁護士になりたい。  それはたぶん、伯父さまへの憧れとひとつのものでした。  わたしがズボンのベルトをゆるめはじめると、伯父さまはわたしの胸を慈しむように手のひらを合わせてくれました。ツンとなっている乳首が伯父さまの手のひらに触れて、わたしの頭の奥に電流を伝えてきました。同時に、股間がジュンッと濡れたのがわかります。  小学生のころは、伯父さまが母と結婚すればいいのにと思っていました。従兄弟たちと「理想のパパとママは誰がいい?」という遊びの中で、わたしは「伯父さまがパパになってくれたら、本当にいいな」と答えたものです。  でも、いまは違う。伯父さまに女として愛され、愛し合って困らせてあげたい。お仕事に忙しい日々のなかで、彼の癒しになってあげたい。これはもう、わたしの現実的な選択肢なのです。  ズボンが床に落ちると、わたしは伯父さまの目を見つめたままスカートを脱ぎました。これでもう、ふたりは下半身を隠している魅力的な一枚を残すばかりとなったのです。  キスをしようとすると、伯父さまは微笑んで抱きしめてくれました。たぶん、まだ躊躇(ためら)いがあるのでしょう。亡き弟の娘、自分の姪と愛し合うなんて、法律家としての伯父さまの正義が許さないのだとわたしは思いました。  だったら、もっと積極的に、伯父さまが迷いの前で立ち止まれないほど、挑発してあげないと――。  わたしは伯父さまのトランクスのゴムに指をかけました。その手を押さえようとして、伯父さまはわたしのするがままに任せてくれました。もう大きく硬くなった伯父さまの分身がわたしの手に触れています。  ドッキンドッキンと、鼓動が喉まで響いてきました。そしてとうとう、わたしは生まれて初めて、男性のモノを手にしたのでした。  ショーツは自分から脱ぎました。男性には、女性の下着を脱がせる愉しみがあるのだといいます。女のほうにも、脱がされる悦びはあるんだと思います。でもわたしは自分の決意が鈍らないうちに、伯父さまの前で生まれたままの姿になりたかったのです。
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