第1章

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 このショーツがギリギリ見えるか見えないかが、年ごろの男の子にとっては甘い毒のように効くことを、私は知り抜いているつもりです。下着はこの日のために買っておいた、濃紺のハイレグショーツとハーフカップのブラジャー。うまく誘惑できたら、彼にあげてもいいと思っていました。  シャワーでていねいに背中の汗を流して、さすがに前は触れなかったものの、泡立てて洗っているアレがブルンと元気よく勃起したまま、私をドキドキさせました。 「あたしの肩につかまって、ゆっくりね」  湯舟の縁を跨ぐとき、私はしっかりと真也クンの背中を抱きしめました。ちょうど、ブラジャーごしにバストが密着するように。  彼が浴槽に腰を落ち着けると、私は縁に腰かけたまま話をしました。いっそスカートを脱いでしまいたかったのですが、露骨な誘惑は憚(はばか)られます。何だこの欲求不満の中年女、と思われるのが怖い。あくまでも私は叔母として、性的好奇心を我慢できない甥の憧れのオンナとまではいかなくとも、ひとときでもいいから異性として興味を持って欲しいのです。  お話はラグビーの話題から入って、思いがけなく盛り上がりました。私もラグビーは大好きなスポーツなので、真也クンのセンターというバックスのポジションがいかに危険なものか、彼の口から聴いて共感できたのです。  ぶつかり合いという意味である接点、その最初の接点がセンターの役割ですから、臆せずに思いきってぶつかること。その結果、身体が小さくても相手の身体の強さが最初の接点で確認できると、こんどはボールを回して行こうとするのですが、どうしても「ちゃんと当たれ」とキャプテンに指示され、痛いのを覚悟で集中してぶつかるしかないんだ、とか。スポーツ好きの女子は、スポーツをする男の子にとってはかけがえのない存在です。 「そうだ、明日は練習試合なんだ。いっしょに観に行こうよ」 「いいわね、そうしましょう。明日は私もお休みだし」  という話になって、私は話のノリの良さに乗って、濡れたスカートを脱いだのです。真也クンの驚いた顔が嬉しかった。  ハイレグショーツはポッコリお腹で恥ずかしいけど、脂が乗りきった豊満ボディは女子高生にはないはずの魅力。私は見ないふりをしながらチラチラ見ている真也クンの視線を、ショーツの中心に感じていました。
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