五、

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 なみに宣言した時から、覚悟していた瞬間がすぐそこまで近付いている。怖さはある。淋しさに押し潰されそうだとも思う。康助は自分を奮い立たせるように、固めた拳を真っすぐなみに突き出した。 「なみは負けないよ。大丈夫だよ。・・・俺達がついてる。なみを信じてる」 『康助君・・・』 「会えて良かった。ありがとうなんて、お礼を言いたいのは俺の方だよ。いくら言っても足りないくらいだ。なみもニーニャも大好きだよ」  一言一言を噛み締めるように伝えた。なみも康助に小さな拳を向けてくれる。  ニーニャの枝を持ち帰って話したら、俺も起こして混ぜてくれたらよかったのにと高柳は悔しがるかもしれない。でも康助にだって一つくらい、こんな特別な思い出があってもいい。   そして翌日、なみが予告した通りに、最後の夜が訪れた。 
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