大切な記憶

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医師から今は安静に休んでいなさいと言われ、陽希は病室で横になっていた。 特にすることもなかったため寝ることだけをしている。 「はぁ、なんか寝つけないな。身体がウズウズするような感じだし、、ちょっと外歩いてみるか」 陽希はスリッパを履き病室を出ようとすると、ドアからノックが聞こえてきた。 「げっ!?まさかナースか?それとも母親か可奈か?」と一人でブツブツ喋っていると、「失礼します」と記憶が無くなってからは聞いたことのない声が聞こえてきた。 「こんにちわ陽希。あたしのこと分かる?」と陽希に少女は話しかけた。 「いや、俺記憶なくって覚えてな、、、いって!」 少女の顔を見て覚えてないと言おうとしたら、突如頭にズキンと痛みだした。 「ちょっと大丈夫?!無理しないでいいからいったんベッドに座ろ?」そう言うと陽希に肩を貸しベッドに連れていく。 「すいません。なんか急に頭が、、、」陽希はずっと頭を押さえていた。 「今ナースコール押したから直ぐに来るよ。とにかく横になって」 少女がナースコールを押してから数分後にナースはやってきた。 「どうかしましたか?」 「あっえっと陽希君が急に頭が痛いって言い出して、それでとりあえずベッドに横になるようにと」 先程の経緯をナースに説明すると、ナースは立ち上がり担当医を呼んでくるといい部屋を後にした。
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