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安東要の視線の先にいる月読波奈はショッピングピンクバージョンのゴスロリメイド服をまとい、取り囲まれたファンたちを厚底ブーツで次々と足蹴にしていた。
信者たちは時に鼻血を流しながらも恍惚とした表情で、まるで女神をみるように喜びに打ち震えていた。
(あのメガネ**の波奈ちゃんか。そうじゃのう、世の中には冥途好きが多いということじゃ)
(晴明さま。この世界では冥途と言うんですか?)
(まあ、正確には違うが、実態は冥途というところかのう。わしの千里眼にはそう見える)
(はぁ、それにしても、神沢先輩はどこにいるんでしょうね?)
この世界の神沢優はまだ、秘密結社≪天鴉≫のリーダーにはなってない時期のはずだ。
安東要と違って三浪もしてないので(なぜそれを強調する?)、すでに大学は卒業していて、公安警察に勤務したての頃である。
神沢優といえば、公安オタクで過去の犯罪事件に詳しく、SNS【クロスロード】の犯罪コミュティではその博学な知識でカリスマ的存在である。
攻殻機動隊の草薙素子のコスプレが大好きなので、おそらく、そんな人物を探せば彼女にたどり着けるはずだ。
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