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「本当にあったんだ、≪冥途カフェ≫……」
安東要は小さくつぶやきながら、晴明のダジャレを思い出していた。
履き慣れない厚底ブーツで歌って踊って疲労困憊気味の彼はアキバのメイドカフェでくつろいでいた。
ふくらはぎの筋肉が、まだ、ピクピクしていたが、体重から解放されて何とも心地よい。
残念ながら、ブルーのミニスカポリスの衣装は脱がせてもらえてなかった。
しかし、冷たいカフェオレがこんなに美味しいと感じたのは何年ぶりだろうか。
丸いテーブルの向こうには深緑色の自衛隊風の制服を着た、やはり、この世界でもダークレッドのサイバーグラスをかけた長い黒髪の神沢優が座っていた。
スーパー銭湯で売ってるようなビン入りのコーヒー牛乳を飲んでいる。
隣に銀縁の妙におしゃれな水中メガネのような眼鏡をかけたピンクに染めたツインテールの月読波奈がいたが、ダークパープルのゴスロリメイド服姿に着替えていた。東京ビックサイトのステージで早着替えしていたが、仕掛けはいまいち分からなかった。謎である。
彼女もやはりビン入りのフルーツ牛乳をストローですすっていた。
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