異界迷宮

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「あれ、お空が小さくなってるよ」  月読波奈が崩落した地面の穴を見上げている。  確かにだんだん小さくなってるように見えた。 (晴明さま、何が起こってるんでしょうか?) (まずいな、次元隔離じゃ) (次元隔離?) (奴らの常套手段じゃよ。この地下迷宮に取り残された約100名と地上のオタク軍団を分断して孤立させるのが狙いじゃ) (晴明さま、兵法の基本でもありますね)  先程のメガネオタクが会話に加わってきた。 (メガネ君は何オタクなの?)  月読波奈が会話に参加してくる。 (諸葛孔明、三国志ゲーム、戦略オタクとでもしておこうか) (めんどくさいんで、メガネ君でいい?) (はい、大丈夫ですよ。メガネというあだ名には慣れてますよ) (メガネ君はあれなの? 天才軍師とかなの?) (いいえ、全く平凡なオタクですよ) (だけど、ここで話に入ってくるということは重要キャラとか、そういうポジションな訳でしょ?) (確かにラノベとか、小説のストーリー的にはそうなりますね) (まあ、いいけど、何がいいたいわけ?) (いや、それはこれからいいますよ) (つまり、僕がごく平凡なオタクであるというのが逆に強みになるんです)
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