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戦国
時は群雄割拠の戦国時代。
度重なる戦によって両親を失った幼き永住(エイジ)は、この乱世を生き抜くために人を殺めた。
初めての殺生に少年は罪悪感に苛まれたが、1人2人と殺していくうちに罪の意識は薄れ、青年になった頃には人を殺める事に鈍感となっていた。
若くして盗賊の頭となった彼は逆らう者は女子供だろうと容赦なく殺す、狂人となっていた。
残虐性は日々増していき、全身を常に血で赤く染めた大男であった事から、
「赤鬼の永住」
とあだ名され、恐れられた。
ある日。彼が仲間を引き連れて村を荒らしていると、羽柴秀吉(ハシバヒデヨシ)の軍隊と鉢合わせとなる。
永住は大将首を取って名を上げようと、鼻息を荒くして突撃を敢行した。しかし、秀吉軍は勇猛果敢で統率力が取れており、永住が束ねていた盗賊団は相手にもならずに、仲間が次々と討たれていった。
数分後、永住だけが生き残る。右目上部を斬られて視界が悪くなっても感覚だけを頼りに、刀や槍を振り回して大暴れした。
1時間以上戦い続けた頃、血を失い過ぎて意識が朦朧としてきた永住は、とうとう力尽きて捕縛されてしまう。
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