認めない人

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 ある日、みつばが利用者の巡回をしていた時、  利用者の一人の老婆の手に包帯が巻かれていた。 倒れた時に手を着いて指をひねったらしい、 「村上先生に見てもらったら捻挫だって、 シップすれば良くなるからって」  苦笑いする老婆を診察室に連れて行き 精密に検査した。  彼女の中指と人差し指は骨折していた。 不審に思って全身を調べると肋骨にもヒビが入っていた。 「あのね、村上さんはいい先生だけど、 何かあったら私達にも言ってくださいよ、約束ですよ」  彼女の骨はもろくなっていた。
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