#2 私だけのもののはず

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 自らの欲望でドロドロになった毒素を、彼の中に叩きつける。その熱水を彼の内壁に擦り付けて突き上げて、その痴態を嘲笑い、ひどい言葉で詰る。  そうすることで、私は精神の平定を保つ。  私という器の環境を整える、水槽で喩えるなら、高木はパイロットフィッシュのようなものだった。  アレは人ではない。私のペットだ。  首には市販されている小型犬用の首輪を掛けさせてみたが、それだけでは何か味気なかったので、そういうものを作るハンドメイド作家に、小さな紫色の宝石のついた特注品の首輪を作らせた。  宝石は特に意味があったわけではないが、紫という色は「奉仕」を意味するらしい。  彼は私の性的玩具だ。私に奉仕をするために飼われているという意味で紫のアメジストを選んだ。  首輪を掛けさせたのは、鏡やビデオで己の痴態を見る度に私のペットだと彼に自覚させるためだ。  だが日常生活でそれは異常と人様の目には映る。  一応、社会的な立場もあるし、余計なことを詮索されるのも面倒だ。一応「外してもいい」と許可を出したものの、彼が意外にもそれを気に入っているのか自分から外さなかったので、外に出る際は首が隠れるタートルネックの服を彼に着させた。     
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