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 佐藤が桜井の細い腰を掴む。窄まりに桜井の蜜で濡れた指を食まされ、「あっ」と小さな悲鳴が桜井の口から飛び出た。その声には甘さが乗っている。  身体中が過敏になっていく。少しの刺激でもたまらない。  佐藤は無言のままで蹂躙を始めた。彼の指が桜井の中で蠢いている。ほどなく桜井の蕾から濡れた音がし始め、襞の引き攣れた感覚がなくなった。  それは綾樹の指ではない。  だけど、だけど……。 「だ、だめ……やめて」  両手をきつく握りしめ、この快楽をどうかして逃がそうといろいろと思考を巡らしてみるも、そんなものは自身の身体に与えられる官能の快楽に上書きされる。  やがて蕾が柔らかくなり、男を迎え入れる準備が、着々と整っていく。 「じゅぶじゅぶいってるぞ? なんだ、もうでかいのをハメてもらいたくて我慢できねえの? 前も完全に勃っちまってるけど?」 「……そんなこと」 「……ふうん。じゃ、何されても感じないわけだ?」  男の指が桜井の敏感な部分を擦り上げた。 「ああっ!」  腹から電流のような快楽が瞬時に走り、たまらず桜井は一度吐き出した。きつく勃ちあがった自分自身から、勢いよく吐き出されたそれは、自分の腹やシーツを汚し、佐藤の虜囚であることを桜井に理解させる。  急激な射精で、息が苦しい。桜井は肩で息をつきながら、吐き出した己の精液を見つめていた。     
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