あとがき

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 なので今回、本編を書くに当たり、脇役はなるべく目立たせないように気を付けていたつもりでしたが、やはり遊びたかったというか、桜井で遊ばねばなるまいという結論(いや、現実からの逃避行)に至り、今回書きました。  これは本編の後に読んでいただくといい話のはずですが、書いた本人が本編より優先させて書いたので、「外伝を片手に、本編との整合性を取る」という、あべこべな事態が発生しました。  桜井、おまえ、罪作りだね。  この外伝は「代償行為」をテーマに書きました。  綾樹を想いながら、佐藤に抗えず流されてしまう、桜井の弱さ、辛さ、狡さ、切なさを書いたつもりです。  本編では綾樹×春樹の兄弟ラブを書いています。テーマは「翻弄」と「忘却の果ての未来」です。  いろんな運命に翻弄され、忘れ去られた過去、これから忘れてゆく未来。それらが絡む非常に面倒な話になっています。  もしよろしかったらそちらもお楽しみくださいませ。桜井も少しだけ出てきますよ。  その「少しだけ」のシーンの裏側が、このお話になります。順番的にはめちゃくちゃではありますが。  さて、今回、桜井のセフレ(?)で佐藤というキャラを出しましたが、粗野な割には、たぶんロマンチストであろうと思われます。  遊び人のように見えて、実は中に情熱を秘めている。本当に大切な人の前ですら、本気かどうかわからないそぶりを見せても、キメるところはキメる。     
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