第三章 一日千秋

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 スピーカーからはかすかな雑音とともに藤田の生々しい息遣いが発される。静寂に満たされた部屋に溢れ出るその喘ぎは彼と同じ空間にいるように錯覚させ、ひとりでしている自覚を失わせ、さらに手先を大胆にさせる。  まぶたを閉じてふたたび視界を遮った潤は、自ら両膝を立てて開脚し、脳内で目の前にいる藤田に濡れそぼった秘部を晒した。 「脚、ひらいたの……見て」 『ああ、潤……』  切なげな声で名前を呼ばれ、秘芯をこする右指の動きが速まる。潤はためらうことなくセーターの裾から左手を入れ、インナーとブラジャーをずり上げてふくらみを掴んだ。  身震いとともにふるりと揺れたそれを何度か揉みしだいたあと、すでに硬く張っている先端をつまみ上げ軽く引っ張るようにしながらこすりつぶす。興奮は加減知らずだ。
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