第三章 一日千秋

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「いや……」  弱々しい声は無視され、固く合わせた両膝を掴まれ強引にひらかされた。すぐに膝裏を掬って押し上げられ、M字の状態で脚を浮かされる。 「ひとりでしていたのか。こんなにびしょびしょにして」  その部分を上向きにした状態で固定し視姦しながら、誠二郎が卑猥な言葉を落とした。 「意外だったな。君がオナニーなんて……」  直接的な表現は潤を恥辱の炎に放り投げた。かっと全身が熱くなり、その言葉の威力に押しつぶされそうになる。 「誰のことを考えながらしたの」  詰問は終わらない。泣きそうになりながら「やめて」と何度も首を左右に振っても、夫は顔色ひとつ変えずに冷気を降らせる。 「答えろよ。なあ」  秘部から目を上げ、身体を舐めるように視線を滑らせ目を合わせてくる。
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