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分身を吸い取られそうな締めつけを感じた瞬間、妻が背を仰け反らせて一足先に絶頂に達した。
誠二郎は激しい収縮を終えた蠱惑の沼から自身を引き抜いた。生身の屹立が、愛する女から分泌された粘液で淫靡な光沢を放っている。
ほっそりとした上品な女体に視線を這わせた。パジャマの上衣を着たままで脱力する潤が、虚ろな目をよこしながら唇を半開きにして湿った呼吸を繰り返している。
その小さな口内にこの淫棒を無理やりねじ込めば、これまで積み上げてきた信頼が崩れ落ちるだろう。こくり、と喉を鳴らし、誠二郎は穢らわしい欲望を唾液とともに飲み込む。
そのとき、ある映像が脳内で甦った――。
足元にひざまずく肉感的な女体。分身に絡みつく細長い指、濡れた舌。標準的なサイズのそれを軽々と呑み込んでいく、緋色の紅をひいた薄い唇。
「……っ」
生々しく記憶にこびりつく光景を必死に追い出し、誠二郎は潤の軽い身体を力づくでひっくり返した。
「あっ、誠二郎さん……」
突然うつ伏せにされて困惑の声をあげた彼女の腰を掴み、引き寄せる。背伸びする猫のように尻を突き出させ、その豊かな弾力を鷲掴みにして左右に広げた。
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