第一章 顔筋柳骨

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 たっぷりと唾液を纏わせた舌を、濃厚な女の匂いを放つ熟しきった艶肉に這わせる。そうしながら鼻先で小さな菊蕾を刺激する。きゅ、と尻の肉が締まった。  おそらく彼女にとってはこれまでにない極度の屈辱の中で、じわじわと昇ってくる快感に抗いきれないのか、その脚は少しずつ内股気味になり尻が高く突き上げられる。  誠二郎は湧き上がる興奮のまま、じゅるじゅると音を立ててぬかるみに吸いついた。 「あぁっ、んふ、んふ……」  シーツに顔をうずめる潤のひかえめな喘ぎ声が耳に届く。応えるように舌を小刻みに動かすと、その尻はびくびくと震え、柔らかな太ももがふるふると揺れる。  やがて彼女は自ら快感を求めて腰を上下に振るようになった。互いの顔が見えないことがかえって羞恥心を忘れさせたのだろう。 「ああ、潤……んん、そうだ、いいよ」 「ん、ふううん」 「可愛い、可愛いよ」 「あ、は……あぁん」  なまめかしい腰の動きとともに、潤の喘ぎ声の質が変わった。いつものように唇を噛みしめるのではなく、だらしなくひらいた口から舌先を覗かせているかもしれない。
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