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そんなに無感動が好きなら、『人でなしの国』でも行ってしまいなさい。
言った事を、なかったことにしないで。
ねえ、どうして貴方はそんなに遠いの?
わからないわ、ちゃんと説明できる?
どこまでもフラットな貴方を、どこまでもシャープな私が傷つけたの?
遠い国のことを嬉しそうに話すけれど、私はここに居るのよ。
絶対なんて口にして、貴方には相対するものしかないわ。
悲しい事ばかり言わないで。
貴方をもっと、たくさんの人に知って欲しいのよ。
どうして私にだけ話すの?
私は貴方の接頭語じゃないわ。
名前、言葉、そして名前。
ねえ、どうして貴方はそんなに遠いの?
知らないわ、ちゃんと理解できる?
たしかに、私が言う悲しい事は、どこにでも転がっているありきたりなものよ。
でも、貴方はそれから目を背けるのね。
平気そうな顔をして、目を潰してしまったのね。
私にはそれが怖くて仕方がないわ。
貴方はきっと、そのうちに『人でなしの国』に行ってしまうから。
私にはどうすることもできないわ。
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