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翌日、同級生から賞賛の声を聞いた。
「すげぇな、あのダンジョン。1日で11階層に到達出来るなんて思わなかったぜ!お陰様でキャラクターレベルが11になった。サンキューな」
「そっか、それはおめでとう。所で11階層に挑戦した?」
「ああ、調子に乗って先に進んだら洗礼を受けてヤラレタよ。初見殺しも大概な凶悪階層だったぜ」
10階層迄で必要最低限の配置にしていたので、11階層には本来の倍以上のモンスターと罠が設置されていた。ありとあらゆる罠がモンスターとセットでお出迎えである。初見での回避は不可能に近い。
「自分だけあの洗礼を受けたままじゃ悔しかったから掲示板にあのダンジョンの事書いてやったぜ」
「それで朝あんなにもダンジョンに人が訪れてたのか・・・」
「何か言ったか?」
「いや、所で職業は何になったの?」
「俺は戦士だ。殆どの罠を解除せずに進んでたからな、お陰でHPとタフネスが高くなったぜ」
漢らしいと言うか馬鹿正直というか。剣一本でダンジョン攻略してれば戦士一択か。
「早く金曜日にならねーかな」
「そうだね」
掲示板の恩恵もあり、過去最高の挑戦者数を獲得出来た僕のダンジョンは未だに11階層を攻略されないまま金曜日を迎えられた。
「ついに初のアップデートか。遊べない時間帯は学校に行ってる間みたいだから帰ったらすぐ出来るんだな」
「内容は全部把握しているか?俺は殆ど解らなかった」
「お前・・・。今回の新しく実装されるシステムが「パーティ」。自分以外で他人のキャラクターを最大3人迄同じダンジョンに連れて行ける様になる。その際他人のキャラクターはNPCになる」
「それは何となく解ってる」
「で、イベントの「インスタントダンジョン」は運営側が用意したダンジョンで、一ヶ月の間何度でも挑戦出来る。此処で得られるダンジョンポイントは普段自分達が挑戦しているダンジョンよりも多く得られる様になっている」
「倍率幾つだっけ?」
「三倍。但しオートプレイ不可。マニュアルでのみ挑戦出来る。コレは放置プレイヤーが有利にならない様にする為の配慮だと思う」
「三倍なら納得だな」
「最後が職業の追加。インスタントダンジョンで行動した結果で今迄選べなかった職業が増える。何が増えるかは増えてからのお楽しみ。コレによって今の職業から転職したい人用に二回無料で転職出来るアイテムが配布される」
「何でだ?」
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