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あなたは自分の部屋のドアを開けると疲れた表情を浮かべ、床に荷物を投げ出す。いつもと変わらぬ毎日。仕事に出かけ、あくせく働き、疲れ切って自宅へと帰る。
表では几帳面なあなたも、一人きりの部屋ではその仮面をかなぐり捨てて、少々無造作な行動に走る。それでいい、あなたはいつも頑張っている。どこかで張り詰めたものを緩めないとぷつりと糸が切れてしまう。
人はだれしも仮面を被って生きている。その仮面がどういうものなのかは人それぞれだが、仮面を外した無防備な自分をさらけ出すのは心許ないものだ。たとえそれが近しい家族という存在の前だとしても。多くの人が家族の前でも、家での自分という仮面をつけて暮らしているのではないだろうか。
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