ピンクと碧色の不思議な兄妹

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治している様子を二人で眺めていると、技術課の人がこちらに気づいて機械から降りてきた。  長身で、目鼻立ちのいい顔に、少し長めの黒髪。一瞬、芸能人じゃないかと思うぐらい、工場なんて場所に居るのがもったいないぐらいのイケメンだ。 「おはようございます。月出(ひたち)課長。」 「おぅ。おはよう。どうだぁ?あの機械状態は?」 「いろいろ探ってみましたが…、何せあの機械は十年選手ですので原因はわかりません。あと、できることと言えば、アンプと配線を交換して様子を見るしかなさそうです。」 「そうかぁ。なら、それらが来しだい、交換しといてくれ。」 「了解しました。」  技術課の人がそう言うと、私の方を見るなりニッコリした。 (…っ!!)  ニッコリされるなり私は、まるで金縛りにでもあったかのように凍り付いてしまった。 (…なんだ…ろ。この人から目を離せない…??イケメン過ぎるから?…いいや、、違う違う!!) 「…で、その子は?」 「おぅ、この子は今年入った新入社員の蘭だ。うちの課に配属されたんだ。」 (っまずい…!!ちゃんと挨拶しないと!) 「製造1課に配属されました、蘭真紅です。よろしくお願いします。」  あたふたしながらも、なんとか挨拶をした。 「俺は、製造技術課、物理班の白鳥天箜(しらとり あまく)。よろしくね?真紅ちゃん。」  そう告げると、再びニッコリしながら手を差し伸べてきた。 (…っっ!!、まずいっ!!この人は、イケメンかつ紳士の極み!!心臓に悪過ぎる…。)  ピンク色の殺傷能力が強すぎるイケメン…もとい、白鳥さんとなんとか挨拶の握手をした。 「1課なら、俺の妹と同じだね?何かあったら頼るといいよ。」 「…っえ、妹さん?」 「ほぉら、朝礼の時に碧い髪の姉ちゃんいただろ?」  課長の言葉で記憶が蘇った。それは、朝礼の時にどこか人と違ったオーラを放っているような不思議な女性の姿…。 (…あの人だ。)
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