その名は白鳥彩蝶

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「オレっちの課の工場はここだけじゃなくて、もう一箇所ある。今いるところは第1工場。通称1班って言う。次行くところは第2工場2班。」 技術課の白鳥さんと別れると課長がそう言うなり第2工場に案内された。広さは第1工場ほどではないが、家7軒分の広さはある。 大きなゲートを抜けると、遠くの方で二人の人影があった。一人はセミロングぐらいのロン毛のおじさん。もう一人は白鳥さんの妹らしき碧い髪の女性。 「白鳥ー!ちょっと来てくれぇー!」 「おぃ!、黒葛お前もだぁー!」 課長がデカイ声で呼ぶと、二人が駆け寄って来た。 「蘭、こっちの碧い髪の姉ちゃんが、 白鳥彩蝶(しらとりいろは)さっきの技術課の兄ちゃんの妹だ。」 (…近くで見るとやっぱ迫力あるなぁ…。この迫力の元は何だろ…?やたらに緊張する!) 緊張ながらも挨拶をした。 「蘭真紅です。よろしくお願いします。」 「…おや?先にアニーにあったんだ?よろしく~。」 (….?意外と軽い…。思ってた感じの人とは違うかも。アニーって…、天箜さんの事かな?何でアニーなんだろ?) 「で、こっちのロン毛のオヤジが派遣社員の黒葛だ。」 「通称ヅラおじさん。」 (っっ!)
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