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パンツとスカート
「わたしね、今、すっごく悩んでることがあるの！」
彼女は言った。
「何？」
「雨の日に、パンツを履くかスカートを履くか！」
「は？」
「いや、だって、毎日フレアスカートで女子力全開の私が急にデニムのパンツ履いてきたらどうする？だって、雨の日にスカート汚れるの嫌だし。でも、パンツの裾が汚れるのも嫌だし！あー！でも、ギャップ萌え？もありかも！すっごく悩むー！」
とにかく、この子は「でも」が多い。
しかも、どうでもよいことですっごく悩んでいるらしい。
そしてテンションが高い。
わたしは静かに、ふふ、と笑った。
「あんたのそういうとこ、好きよ」
「え？どういうとこ？」
そして鈍感。
この子に合わせると、小さいことなんてどうでもよく思える。
そのついでに、こういう、明るくて、なんでも楽しくさせてしまう子がモテるんだろうなとしみじみ思ってしまう。
わたしとは正反対だけれど、なんだかんだで友だちでいるのも、この子の快活な性格のおかげかもしれない。
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