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バス停のユニコーン
またこんな時間になってしまった。
いや、バスがあるのだから早いほうだし、家に帰れるだけでも喜ぶべきことなのだ。
それでも、残るバスは一本だけという時間、少し都市部から離れたバス停には、私以外誰も立っていなかった。
車も走っていない。駅の明かりも遠い。
背中には、広い庭つきのお屋敷。誰もいないのか、もう皆寝てしまったのか、センサー式の玄関の明かりを除いて、真っ暗だ。私以外誰も動くものはなく、私も動かないので、玄関の明かりも先程消えてしまった。大股5歩ぶんくらい先の街灯も、なんだか心もとない。
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