0人が本棚に入れています
本棚に追加
僕はプライドを捨てた。
毎日駆けずり回って、あちこちで頭を下げまくっている。辛くないとは言えないが、毎日が充実しているのは間違いない。
それから僕には覚悟ができた。いつか僕に後輩ができて――とんでもない失敗をして帰ってきたら、僕は先輩のように謝ろう。許してもらえるまで、頭を擦り付けて、謝ろう。
後輩は失敗するもの。先輩は謝るもの。
つまらないプライドなんていらない。世間体もくそくらえ。
大事なのは自分の仕事をするか、しないかだ。
僕はそれを、大嫌いだった先輩に、教わった。
(了)
最初のコメントを投稿しよう!