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魔法少女ひまわり組の休日
このところ、アカデミーは休講が続いていた。何だかよく解らないが、悪い奴がアカデミーに紛れ込んでいて、先生達はそいつを追いかけているらしい。
廊下は、酷くピリピリしていた。
イシノモリ・ユノは、元来こういうことを理解出来なかった。
目の前の悪者はノープランで襲いかかってきて、ユノはそれを粉砕するだけだった。
身を隠す意味がないのだ。おさびし村では。
そんなユノは、廊下をテトテト歩いている。
何かくれば魔法でイチコロ。魔法少女ですから。
そんなことを考えていた。
すると、アルテミシアが声をかけてきた。
アルテミシア・ガイネウスは、使い魔が拾った娘で、言ってしまえば使い魔の使い魔に当たる。
とは言え、ユノにとっては可愛い妹のような存在だった。彼女のか弱さは、まさに魔法少女に相応しい。
「姉様。おはようございます」
「おはようございますアルテミシア。今日はどうしました?」
「マスターに言われて人を探しています。ローズマリー先生を知りませんか?」
ユノには心当たりがなかった。実際、関わり合いがあるのは自分の先生だけだった。
「ごめんなさい。解らないです」
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