さよならの理由

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「これで6回目なんだよね……」 「お母様それ狙ってやってませんかね!?」 「そんなそんな,有り得るわけない……たぶん.」 「たぶん……!?」 「とりあえず母親に電話かけるから,ちょっと待ってね?」 「は,はい……分かりました.」 真岡先生が,お母様へ電話をかけ始めた. 「プルルル……プルルル……ガッチャ」 「いや,ワン○ースみたいな効果音入れなくても……」 「…………あ,もしもし?」 「まだ向こうでてなかったんですね!?」 「オレだよオレ……」 「いやなんか,詐欺みたいな感じになってますよ……?」 「そうそう,息子のジャグジーだよ.」 「それ本当に電話かける場所合ってます!?!?」 ちなみに, 真岡先生の下の名前は陸(りく)だ. 「違う違う,アリアじゃなくてジャグジーだよ,まったく……息子の名前も忘れたのか? ジェニファー」 「先生は誰と話してるんですか!?!?」 明らかに全部外国人名……先生日本人だし, 先生の家族も全員日本人のはず……. 「いえすいえす,最近,志茂田○樹検定1級を取得した息子のジャグジーだよ.」 「そんな検定あるんですか!? いや無いですよね!?」 「急な電話ごめんね,ジェニファー.」 「いやだから,通話相手誰ぇー……」 「実は,大変アンビリバボーな事故を起こしてしまってね.」 「!?」 (先生……まさか本当に詐欺するんじゃ……!?) 「そうそう,愛車の黒のトランザムでね……」 「先生ナイ○ライダーのマイケルじゃないでしょ? 乗ってないでしょ? そんな超レアな車……!」 「そうなんだよ……どうしても大きな額が必要なんだ……」 「先生乗ってるの,ダイ○ツ・タ○トカスタムじゃないですか……」 「そうそう,本当に大きな額が必要なんだ……」 「いや,先生……親に嘘をついてお金をたかるのは……」
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