乱される

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よし。ならば。 俺は楓をひょいっと抱きかかえる。 持ち上げられた楓は えっ。。と驚くが 構わず そのままリビングに連れていき 楓を両腕で抱きかかえたまま ソファーにどかっと座った。 「・・・お・・降ろしてください。。」 「嫌です。」 「え・・だって・・。」 ソファーの上で俺に抱きかかえられたまま お姫様抱っこ状態の楓は 恥ずかしさで顔を真っ赤にする。 ちゅっとおでこにキスをあげると もっと真っ赤になった。 だんだんと唇を下ろしていき まぶたから頬に移動し  口元のほくろにちゅっと口づけると 楓はゆっくり強張った身体を解いていく。 震えもやがて止まり 柔らかく その身を俺に預けた楓の少し開いた唇を吸い 舌を差し入れ嬲り 上顎を舐めまわす。 楓は あ・・と喉の奥で小さく声を出した。 そっと口を離し 可愛い楓の顔を眺め 「血色良くなりました。」と揶揄うと 楓は また顔を赤らめて 目をぎゅっと細め 俺を睨みつけ 「高嶺さん。。意地悪です。」 ぷいっとそっぽを向いてしまった。 ああ。普段より沸点が低い。 その愛らしい唇を少し尖らせている顎を 掴んで 無理やりこちらに向ける。 「そっぽ向くのは外でだけにして下さい。」 俺が少しすねた声を出すと 楓は目を丸くしてからすぐに機嫌を直し その大きな瞳をまた細め くすっと笑う。 よかった。 楓の笑顔が見れて 俺もやっとほっとした。
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