終わらない夢

2/2
前へ
/2ページ
次へ
目が覚めるとそこは教室だった。 どうやら私は机に突っ伏してうたた寝をしていたらしい。 目の前には黒板の文字を消しているセーラー服の少女がいた。 そういえば、この子は私の親友だった。 「ねえ、もう帰ろうよ」 少女は言った。 私と少女は教室を出て、階段を降りた。 何にもならないおしゃべりをしながら階段を降りていく。 しかし、一向に下の階に辿り着かなかった。 ちらと隣の少女の方を向いたが、顔は黒く靄がかかっていて見えなかった。 何かがおかしいと思った私は、階段の手すりから一気に飛び降りる。 目が覚めるとそこは教室だった。 目の前にはこちらを見ているセーラー服の少女がいた。 このまま一緒に帰っては行けない。 そう思った私は、走って階段に向かった。 駆け下りようと足を出した時に、とん、と背中を押された。 深い深い暗がりに落ちていく中、やっとのことで顔だけ後ろを向ける。 そこにはセーラー服の少女がいた。 目が覚めるとそこは教室だった。 目の前には少女がいた。 少女の顔は、黒く靄がかかっていた。 私は椅子から立ち上がり、少女を押しのけた。 セーラー服の少女は悲しい顔をしながら私の首を絞めた。 意識が遠のいていく。 目が覚めるとそこは教室だった。
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加