第1章

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待ち合わせは日本橋の駅だった。 辺りを見渡してもまだ須川さんは来ていなかった。 私はおしゃれには全く興味がないため、会社に行く時はだいたいジーンズとシャツ、そして運動靴。 会社に着くと制服に着替えてしまうから、行き帰りの服なんて何でもいいとさえ考えている。 だけど、今日は違う。 持っている服の中でも一番女らしさを出せる花柄のワンピースに少しかかとの高いヒールを履いてきた。 髪もいつもなら、後ろで一つにまとめるだけだけど、今日は両サイドを編み込みにしてきた。 準備万端。 さぁ、いつでもかかってきなさい。 って勝負する訳じゃないんだから、落ち着け私。
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