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いつも通りのアラームの音で僕は7時に目を覚ました。
食パンを食べて制服に着替えて少し暇つぶしをして家を出る、いつもの陰鬱な気分で。
もちろん登下校もボッチだし。
まだ暑さが少し残る秋の入りかけ。独りポツポツと歩く。
校門をいつの間にかくぐり、昇降口に行き、靴箱からスリッパをとって下靴と履き替える。
いつもの一連の、何の変哲もない動作。だけれど、そうはいかなかった。
「おはよ」
自分にかけられた言葉と気づくには少し時間がかかった。
「あ……お、はよ」
「俺の名前覚えてる?」
「あ……うん」
「よろしくね」
「よろしく」
早足で階段を駆け上っていった彼。なぜか急に喋りかけてきた彼。わけが分からなかった。
僕は混乱のまま教室のドアを開けた。
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