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学校までの道を歩いていると、いつも通り友達に出会う。そしてそれから、なんでもない、他愛ないことを駄弁りながら進んでいく。 「あ、そういや知ってる? アイツ、彼女できたらしいよ」 そう友達が切り出した。 なんとも言えないモヤモヤ。それが、顔には出さないが心の隅っこに現れた。本当は、友達の喜びは共有するべきなのだけれど。 そのときの会話で特に印象づいたのはこれくらい。あとは本当に他愛ない話だったと思う。 ふと、好きになったあの人のことを思い出してやめた。未だに喋れてさえいないあの子。心の中に苦く宿っているあの子。 気がつけば門の前。また今日も学校が始まる。 今日は朝イチから苦手で嫌いな数学だった。さっそく、げんなりと気落ちする。 でもそんなのは次の現代文で消え去った。 そしたらまた生物基礎で眠気が襲って── そんなこんなでジェットコースターみたいに心がゆらゆら揺らめく午前中だった。
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