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prologue
僕には、友達がいない。
かといって恋人もいないし、お金もないし。毎日、部活やバイトや勉強になんとなく明け暮れている日々。
そんな高校2年生。
特別、いじめとかそういうのには遭っていない。ただなんとなくクラスに馴染めない。そんなところ。
弓道部も頑張って稽古しているのだけれどなかなか伸びす。最近はとくに──
好きな人は一応いるにはいるのだけれど、勇気が出ず、喋れず。そんなへタレ。
飲食業でバイトをしているのだけれど、忙しさに体が追いつけず、いつも迷惑をかけてばかり。
そんな毎日。
挙句には自慢だった勉強もダメになってきたし。
もうやめちゃおうかな? この世に価値などないよ。
暗い夜道。周りには誰もいない。ただ他人の住宅からわずかに漏れる日常の明かりに少し照らされ、冷たい風の音を聞くだけ。
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