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(ぶっちゃけ、一発やれたらなぁ)
と、不純なことしか考えが浮かばない。
(でもこの子、経験なさそうだろうし)
仕事の後、無理矢理に唇を重ねるというパワハラとセクハラのオンパレードでも、柊護はけなげに耐えている。
真面目なのだ。だからこそ否定せず、自分ができるべきことをする。
それがどんなに理不尽であってもだ。
眠っていることをいいことに身体を触りたい放題する。規則正しく上下する胸囲に耳を当て、生きている証の鼓動が心地よい。
(帰っちゃうのかな……)
桔梗が目覚めるまでの世話係である。柊護にとって朱葉を一生面倒見る義理は、全くないのだから。
(ずっとそばにいて欲しいな)
そんな想いは闇の中で静かに消えて行った。
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